就労系障害福祉サービス
就労継続支援A型・B型ガイド|違い・運営・利用方法
街中の建物や求人で見かける「就労継続支援A型・B型」は、一般企業への就職が難しい障害のある方へ、働く機会と必要な支援を提供する障害福祉サービスです。A型は雇用契約を結び、B型は雇用契約を結ばない点が大きな違いです。このページでは、働き方、賃金・工賃、対象者、運営法人、利用料、事業所の調べ方、ハローワークとの関係、利用開始までを案内します。
どちらも一般企業の障害者雇用や職業訓練と同じではありません。また、A型がB型より一律に上、B型が一般就労を目指さない場所という意味でもありません。本人の希望、体調、働ける時間、必要な支援、これまでの就労経験などを確認し、市区町村の支給決定を受けて利用します。
街で見かけるA型・B型はどんな場所?
看板に「就労継続支援」と書かれていても、建物の中では事業所ごとに異なる仕事が行われています。福祉サービスの支援を受けながら、商品を作る、企業から受託した作業を行う、店舗や農場を運営するなど、実際の生産活動があります。
就労継続支援A型とB型の違い
A型(雇用型)
事業所と雇用契約を結んで働きます。労働者として賃金が支払われ、原則として最低賃金を含む労働関係法令が適用されます。勤務日数、時間、休憩、休日、仕事内容、契約期間などは求人票と雇用契約で確認します。
B型(非雇用型)
事業所と雇用契約を結ばず、生産活動などへ参加します。支払われるのは賃金ではなく工賃です。利用日数や作業時間を体調に合わせやすい場合がありますが、具体的な通所条件と工賃の計算方法は事業所ごとに確認します。
比較するときの8項目
A型・B型・一般就労・就労移行支援を混同しない
B型利用前の就労選択支援
2025年10月から、新たにB型の利用を希望する方は、原則として事前に就労選択支援を利用して就労面の課題などを把握する仕組みになりました。ただし、就労経験、年齢、障害基礎年金の受給状況、地域の提供体制などによる例外があります。
最初から自分だけで決めない
A型・B型の利用可否や必要な手続きは、手帳の有無や診断名だけで決まるものではありません。市区町村の障害福祉担当窓口や相談支援事業所へ、現在の状態と希望を伝えて確認します。
どんな組織が運営している?
A型・B型は自治体が直接運営する施設だけではありません。障害福祉サービス事業者として指定を受けた法人が、事業所ごとにサービスを提供します。
法人形態だけでなく、具体的な仕事、職員体制、個別支援、賃金・工賃、情報公開、一般就労への支援、利用者への説明を確認します。運営法人と事業所の情報は、WAM NETや自治体の指定事業所一覧でも調べられます。
事業所と運営法人の調べ方
収入と利用料は別に確認する
賃金・工賃
A型では雇用契約に基づく賃金、B型では生産活動に応じた工賃が支払われます。求人票や見学資料で示された月額だけでなく、時給・計算方法、勤務または利用日数、欠勤時の扱い、交通費などを確認します。
障害福祉サービスの利用料
障害福祉サービスには所得に応じた月額負担上限があります。生活保護世帯や市町村民税非課税世帯は上限0円です。課税世帯の上限額、食費、交通費などは受給者証と自治体・事業所の説明で確認します。
利用開始までの基本的な流れ
A型は採用選考、B型は受入れ確認があるため、障害福祉サービスの申請だけで利用先が決まるわけではありません。地域や本人の状況により順序が変わるため、最初の相談時に確認します。
ハローワークとの関係
A型を探す場合
A型の利用者募集がハローワーク求人として掲載される場合があります。求人票では「A型事業所の利用者募集」と「A型事業所で働く支援員・職業指導員の募集」を区別します。紹介状、応募書類、自治体の利用手続きについて担当窓口へ確認してください。
B型を探す場合
B型は雇用契約を結ぶ求人ではないため、WAM NET、自治体、相談支援事業所などから探します。ハローワークでは、一般就労やA型を含む働き方の相談と合わせて確認できる場合があります。
見学時に確認したい12項目
- 実際に担当する仕事内容と、一日の作業量
- 施設内、施設外、在宅のどこで作業するか
- 勤務・利用する曜日、時間、休憩
- 体調不良、遅刻、欠席時の連絡と対応
- A型の賃金、手当、交通費、契約期間
- B型の工賃計算、支払日、直近の実績
- 障害福祉サービスの利用料と実費負担
- 昼食、送迎、通勤方法、バリアフリー
- 職員の配置、相談方法、個別支援計画
- 一般就労を希望する場合の支援実績
- 運営法人、事業所番号、情報公開
- 利用開始前に必要な申請、書類、期限
個別記事で詳しく確認
関連する案内
よくある質問
障害者手帳がないと利用できませんか?
障害者手帳の有無だけで利用可否を自己判断しないでください。診断や障害の状態を確認できる資料、自治体の判断などにより取扱いが異なります。市区町村の障害福祉担当窓口へ、利用できるか、どの書類が必要かを確認します。
A型とB型は自分で自由に選べますか?
希望は重要ですが、働く状態、必要な支援、就労経験、就労選択支援等によるアセスメント、事業所の受入れ、市区町村の支給決定を踏まえます。見学前から一つに決めつけず、相談しながら比較してください。
A型は普通の会社員と同じですか?
雇用契約を結ぶ労働者である一方、障害福祉サービスの利用者でもあります。賃金、労働時間、休暇などは雇用契約で確認し、個別支援計画など福祉サービスとしての支援も受けます。
B型でも給料をもらえますか?
B型で支払われるのは、雇用契約に基づく給料ではなく工賃です。金額と計算方法は、生産活動や事業所の規程によって異なります。見学時に平均額だけでなく、自分の利用予定日数での目安を確認してください。
B型からA型や一般企業へ移れますか?
本人の希望と状態に応じて目指すことはできます。ただし、自動的に移る制度ではありません。事業所、相談支援事業所、ハローワークなどへ希望を伝え、必要な訓練、実習、求人応募を検討します。
株式会社が運営する事業所でも大丈夫ですか?
株式会社を含む法人が、指定を受けて運営する事業所があります。法人形態だけでは支援の質を判断できません。WAM NET、自治体情報、見学、契約説明、仕事内容、職員体制、賃金・工賃などを確認してください。
利用料より賃金や工賃が少なくなることはありますか?
利用者負担は所得区分と月額上限、賃金・工賃は勤務や生産活動により決まるため、別々に確認が必要です。食費、交通費などの実費も含め、市区町村と事業所から自分の場合の説明を受けてください。
公式情報
対象者、就労選択支援の要否、利用手続き、負担額は本人の状況と地域により異なります。利用前に市区町村と事業所の最新案内を確認してください。
厚生労働省とWAM NETの公式情報を確認して作成しています。制度、対象者、就労選択支援、利用者負担、事業所情報は変更される場合があります。利用可否と手続きは市区町村、雇用条件は事業所とハローワークへ確認してください。
